「希望」
薬物で捕まり、出所して、そのままダルクにつながって、今日でちょうど一か月が経ちました。
私の帰りを待っていてくれた彼氏がいるので面会に来てくれた両親に施設入所を勧められた時には、絶対に「行かない‼」の一点張りでしたけど、自分独りの力だけで薬を止める自信もありませんでした。
そんなとき「彼氏の為にも、先ずはお前自身が先陣切ってクスリとしっかり縁を切ってこい」と厳命されました。
そこで初めて私が彼の「希望の星」になろうという決心が固まったのを覚えています。
施設入所の初日、スタッフの方々を相手に私の経験を涙ながらに話した時、「辛かったね、いっしょに頑張ろう」と言ってくれ、泣きながら握手してくださいました。
その時「ここなら自分を救うことが出来るかもしれない」と感じることが出来ました。
施設での生活は決して楽ではないですが、薬物を使っていた頃よりも笑えている気がします。
ここにたどり着けて良かったと心から思えるんです。
先日の運動プログラムの時間、ランニングコースのある川原で、鼻に付けていたピアスを無くしてしまったんです。
仲間達10人程が全員で草むらや道端を探し回ってくれました。
とても小さなピアスだったからなかなか見つからず諦めかけていた時、1人の仲間が発見してくれ、拍手喝采‼「良かったね!」って…。
自分のことのように喜んでくれました。
もちろん探し物が見つかった事は嬉しかったです。
でもそれよりも皆が私と一緒になって暑い陽射しの下必死に探してくれたことの方が何倍も嬉しくて・・・
これが「ハイヤーパワー」なのか?と思いました。
もう毎日笑いが絶えなくてお腹が筋肉痛になってます。
ヤク中患者だった私がこんなにもシラフでの毎日を楽しめている、そのことに感動しています。
もちろん辛いなって思う時もあるけど、それってホントは当たり前なんですよね。
だって、「生きてる」んだから…。
今までは薬物で誤魔化してきたけど、それは文字通りごまかしていただけの事で、決して「乗り越える」ことが出来ていた訳ではなかった、ことに強く気付かされました。
だから今は辛いことがあっても乗り越えようとして前に進んでいる証拠なんだと感じることが出来ます。
とは言っても私の本性はあくまでも「ヤク中」なのだから、油断は禁物。
明日の事でさえどうなっているのか予測できないし、ましてや一ヵ月も先のことなんてもっともっとワカラナイのです‼
けど、今の私には仲間がいるんです!
だから私自身の為にも、彼氏の為にも自分の最善を尽くします。
最後まで読んでくれてありがとうございました。