NPO法人岐阜ダルク

Drug Addiction Rehabilitation Center

ブログ「今日もぐるぐる」

「衝動に注意する」

先月の中旬まで入院していました、おかげ様で少しずつ歩けるようになりました。
協力して下さった関係者の皆様に深謝いたします。
さて病院のベッドで臥せっている間に、「葉隠れ」というかなり昔の本を読んでみましたー歴史の教科書に載っていたのを憶えています。
「武士道といふは死ぬ事と見付けたり」で有名な、300年程前に書かれた本で、あの三島由紀夫さんが解説をしていました。
初めて知ったのですが、「葉隠れ」のかなりの部分が恋愛指南に充てられていたのですーその「恋のはなし」の中に「好きだなんて告白するのは野暮ったさの極みなり、惚れた相手の事は生涯決して口外せず、胸中に留め置くべし」、この「忍恋(しのぶこい)こそ真の恋なり」という一文がありました。
当時少数ながらもこの考え方に感銘を受け賛成した武士たちがおり、後々「煙なかま」と呼ばれたそうです。
というのも「自身の亡き骸が荼毘に付される時、秘めた恋心が煙と共に表出し、意中の人が一般『初公開』なんてコトがあるかもしれない、それで十分じゃないか」という理屈なんだそうです。
しかもこの考え方の基礎は、約千年も前に著わされた万葉集の中に在ったのです。
三島さんもこれに賛同し、惚れた途端相手に詰め寄り、サッサと告白してしまうようなフェンシング・タイプの恋は「欧米人にやらせておけばイイノダ!」との感想を述べていました。
恋心とは一時の衝動に過ぎず、その実態は一種の「熱病」みたいなものに過ぎない、と聞いたことがあります…。
理由は単純な風邪と同様自然に熱は冷め、絶対に「完治する」からだそうです。
一方依存症は、絶対に「完治しない‼」ビョ~キに指定されています、マコトに残念ながら。
だからアタシがするべきことは、衝動に負けない、騙されない…、感知したら即刻スタッフさんと相談、迅速に対応する‼
これが回復のカギかと思われます。
だがしかし、今恋してる訳じゃナシ、気にすることナイんじゃない?
それにこの先そーゆー浮ついた話はありそうもないしィ…。
それはそうなんですが内側から降ったり湧いたりして出てくる衝動、というヤツには用心しておこうと思います。
すかしっ屁と同様に、全く想定外に漏れ出しますから‼
これのせいで自他ともに深く傷つけた過去がありますからぁ‼
今日も1日素面で過ごし自身を管制する、先ずはここからはじめます。

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